フルメタル・ジャケットのSSのネタバレレビュー・内容・結末

戦争映画で前半と後半の雰囲気が全く異なるという異質な映画。
前半は戦争時の兵士への異常なスパルタが描かれ、太った主人公と教官の強烈なキャラクターに圧倒されました。猛烈に暗い展開なのにユーモアのある悪口で中和されて見やすくなっていました。中盤の衝撃展開はサイコを彷彿とさせるものでした。優しい人間でも異常な環境に置かれるとああなってしまう、という表現がわかりやすくされていました。
後半は他の戦争映画と同様の戦地が描かれ、完璧主義のキューブリックにより描かれる戦争は非常にリアルで痛々しいものでした。それでも前半の強烈な画が頭から離れず、後半物足りなく感じてしまったのは逆に凄いなと感じました！
中盤の主人公の表情と目の演技が怖いほど素晴らしかったです。ラストは、ミッキーマウスのテーマであんなに絶望感を感じさせられたのが衝撃的でした。