友達と西部劇には横長のシネスコが合うと話していたタイミングで出会ったシネラマ作品。たとえそれが他の作品で見慣れたものでも、2.89:1という驚異の横長画面で味わう風景はとても新鮮で、特に終盤の列車強盗シーンはその視界の広さからテーマパークのアトラクションのような臨場感があった。
ただそういったスペクタクルなシーン以外は技術的な制約があるからだろうか、撮り方がワンパターンに感じられて退屈。ジョン・フォードが監督したパートはそういった見せ場こそ少ないものの、引き伸ばして独立した長編作品にすれば面白くなりそう。戦場の悲惨な実態を知った青年が脱走を決意するまでの過程はじっくり描いて欲しい。