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シラノのdesperadoiのレビュー・感想・評価

シラノ(2021年製作の映画)
3.5
The Nationalのメンバーが作詞作曲を手掛けていることが最大の関心事だったので、ハイレベルな楽曲と俳優のパフォーマンスには充分満足できた。ただ、ジョー・ライトの演出を目当てに観れば少々不満。カメラワークも編集も気合いの入ったミュージカルパートと比べ、ドラマパートはロマンスものとして外せないような決定的なシーンですら、あまりに淡白で説得力に欠ける気がした。ドラマチックな音楽を流してしまえばしつこくなってしまうだろうし、それを避けて無音やさり気ない効果音の使い方で工夫しているのは伝わるのだが。
と言いつつ、やはりピーター・ディンクレイジの歌声は脳内で自動的にマット・バーニンガーに吹き替えられてしまうし、そうしたらヘイリー・ベネットのパートはフィービー・ブリジャーズがハマりそう…いや違うな…と考えてしまうなど、音楽中心の楽しみ方をしてしまうのだけれども。
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