たぬきのフラダンス

仁義なき戦い 広島死闘篇のたぬきのフラダンスのネタバレレビュー・内容・結末

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

映画が始まってしばらくは、チンピラとならず者がごちゃごちゃとケンカをしていた。もう、短気でまわりに迷惑かけまくっていて「早く死ねばいいのに……。あ、こういうヤツらをやっつけるために千葉真一(JAC)がええ感じに登場するのか?」等と思いながら見ていたが、いっこうに誰も出てこないまま映画は30分くらい過ぎてしまった。ハッと気づいた。もしかしたら、もう出ていたのか?当たった。卑怯でオンボロの若者が北大路欣也で、果てしなく下品で救いようのない荒くれ者が、千葉真一だった。いや、でも、本当は雨に濡れた仔犬を助けるようないいヤツらなんだろうなと、映画における主役の傾向を待っていたが、最後までどうしようもないヤツらだった。ちなみに野良犬は殺して食べていた。ナントカ組とナントカ組が争って裏切って…と、展開にほとんどついていけないまま映画は進んで行ったが、タイトルどおり、どこを探しても仁義は見当たらなかった。しかし、結局シリーズ全部見てしまった。愛も感動も教訓のかけらもなんにもないが、ただ、面白かった。大銀行の頭取どころか、ボロ雑巾のような役割の北大路欣也は、今さら大ファンになったので、広島死闘篇は3回見た。梅宮辰夫は眉毛がなかった。あとから調べてみると、このシリーズは、ほぼほぼ実話らしい。こんな無法地帯の戦場のような社会はいやだなぁと分かっていながらも、なぜ惹かれてしまうのだろう?これが本能だったらこわいなぁ。ちなみに、渡瀬恒彦も、ちょっぴりかわいかったのだった(´ω`)。