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疑惑の影のyayuyoのレビュー・感想・評価

疑惑の影(1942年製作の映画)
4.0
ヒッチコック作品、見ても見ても次々に秀作が出てくる!!嬉しいけど大変。笑

今作は冒頭から流れるメリーウィドウのワルツが秀逸。
この曲は元々フランツ・レハールが作曲したオペラで、某国大富豪の未亡人と男爵の恋のお話。
という事で、うっすらとこの話に未亡人が関わってくるのかな…?と予想できます。

また、メリーウィドウのワルツをBGMに舞踏会シーンが挿入されるのですが、
これはおそらく上記オペラを映画にしたエルンスト・ルビッチの『メリィ・ウィドウ』のオマージュで、
ルビッチ好きとしてはテンションが爆上げでした。
作中でもこのワルツは話のキーとして登場します。

少し脱線してしまいましたが、話自体もヒッチコック節全開でハラハラドキドキ楽しめます。
新聞や指輪などの小道具が効果的に使われており、巧みな心理描写。
新聞見た時の衝撃や、階段からチャーリーを見下ろすショットのゾッとする怖さ、もう見事としか言いようがないです。

余談だけど、ヒッチコックの映画って列車がよく出てくるよね。
列車好きなのかな。
列車ってサスペンスに合うよね。


先日見た『間諜X27』や『上海特急』の時にも思った事なのですが、古い映画はクラシック音楽が暗喩の様に使われている事が多く、それが汲み取れるとなお面白いなぁと最近感じてます。
あんまり知識ないので、気づいてないのもたくさんあるんだろうなぁ。
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