Nekubo

MEATBALL MACHINE -ミートボールマシン-のNekuboのレビュー・感想・評価

5.0
山本淳一監督が自主製作時代に撮った同名の作品をリメイクした映画。こちらは山本淳一監督と山口雄大監督の共同作ということですが、まぁ、ほぼほぼ山口雄大作品。(そこらの事情はメイキングとコメンタリーで詳しく話してます。)

オリジナルは自主製作映画なので比べる必要も無いですが一応書いておくと、こちらのリメイク版の方がどうしたって完成度が高い。ちゃんとした役者を起用してますし、本作に出てくるクリーチャー「ネクロボーグ」のデザインには雨宮慶太が担当。そして特殊造型は西村映造ですからね。

本作の物語としては、特撮ヒーローのエッセンスにスプラッターホラーとラブストーリーを絡めたもの。

主人公ヨウジがずっと想いを寄せていた女性サチコ。やっとの事で二人がお近づきになれたかと思いきや、ひそかに地球へやって来ていたエイリアンに襲われ寄生されてしまうサチコ!ヨウジの目の前で殺戮マシーン「ネクロボーグ」へと変貌を遂げる彼女を救うには殺すしかない。そのためヨウジは自らもネクロボーグになることを決意する。というようなもの。

前半のドラマから一変、後半はずっとネクロボーグ同士のアクションという構成。もうくどいくらいに長々と戦い続けるネクロボーグ化したヨウジとサチコ。でも、それは計算された長さなんだよね。ヨウジがネクロボーグ化したサチコに対する「好き」という想いを伝えるには戦いが短くてはダメなのだと。

山口雄大監督は『地獄甲子園』などおバカな映画が多いけど、構成や計算がしっかりしていてすごく尊敬できる。それが顕著に現れた作品だとも思います。

今や邦画の中でも五本の指に入るくらい好きな映画。戦うスプラッターヒーローが観たい方はぜひ!
Nekubo

Nekubo