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刑事マルティン・ベックのShinMakitaのレビュー・感想・評価

刑事マルティン・ベック(1976年製作の映画)
2.3
☆mixi過去レビュー転載計画(刑事・警察洋画編)




〈story〉
ストックホルム。サバツベリ病院の一室で、入院中だったニーマン元警部が惨殺された。銃剣でメッタ刺し、明らかに怨恨による犯行だ。捜査の指揮をとるマルティン・ベックは部下のコルベリ、ルンらにニーマンを恨む人間をピックアップするよう指示を出す。ニーマンは部下ハルトと組んで、市民に過剰な暴力を振るうサディスト警官として有名だった。やがて、有力容疑者オーケ・エリクソンが浮上する。エリクソンは九年前、ニーマンに妻を誤認逮捕された元警官だった。妻は糖尿病で、留置場に入れられたままインスリンを打たせてもらえず死亡してしまったのだ。以来エリクソンは娘を男手一つで育てていたが、つい先日、児童相談所から養育不適格の烙印を押され娘を取り上げられてしまっていた。その相談所のインタビューで、「エリクソンは父親不適格」と宣誓したのが、元上司のニーマンだったのである。エリクソンの実家を訪ねたベックは、エリクソンがマシンガンなど、大量の銃器を手に入れた事を知り慄然とする。ちょうどその頃、サバツベリ病院で現場検証を行っていた警察官が狙撃される事件が起こっていた。ビルの屋上に陣取った何者かが、制服警官たちを狙い撃ち、銃を乱射し始めたのである・・・


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スウェーデンというのは、上質なミステリーをたくさん生んでいる国。中でも、この「マルティン・ベック・シリーズ」というのは超有名で、日本でもファンの多い名作です。角川文庫が2、3年前にシリーズ刊行再開したのに、売れなかったのか途中でやめちゃったのが残念至極。
本作は、シリーズの一編「唾棄すべき男」を原作とした映画。30年近く前の作品なんですが、後半のエリクソン立て篭り事件の緊迫感、迫力は半端ないですよ。刑事映画ファンなら見逃せない一本ですし、銃乱射映画(パニックインスタジアムや殺人者はライフルを持っている、などね)の中でも上位に入る出来かと思います。
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