Towa

モンスターのTowaのレビュー・感想・評価

モンスター(2003年製作の映画)
3.2

“なんとかなるって言葉の重さと軽さ…”


✒️1986年フロリダ。自殺を考えていた娼婦アイリーンは所持金5$を使い切るために立ち寄ったバーでひとりの女性セルビーと出会う。二人は互いに惹かれあっていき一緒に暮らすことに。お金がないため、また娼婦として稼いでいたある日、いつものように森の中で仕事をしていた時、命の危険を感じ客が持っていた銃で男をあやめてしまう…そこから二人は深い闇へと落ちていく…

【1989年フロリダ州で起きた連続殺人事件の実行犯アイリーン・ウォーノスの生涯を描いた”実話”作品】


うーーん、鬱。鬱。

あの綺麗なシャーリーズ・セロンが
体重を13㌔増やして素晴らしい演技で
魅せてくれた作品だけど、、私は最初、
そこまでする映画なのかな〜?と
少し疑問に思っていました。
レビューするのも難しく戸惑ってたし


“金の切れ目が縁の切れ目”のように
展開していくL二人の逃避行。

アイリーンは最初の頃、
“二人の愛の為に”仕事をするけど
次第に”金の為に”仕事をする方へと
葛藤しながら心情が変化していく様を
丁寧に描写していて映画的に良かった!

あとこの映画で頻繁に出てくる台詞
「なんとかなる!」アイリーンが言うと
これほどまで軽すぎて説得力がない
言葉に呆れてモノが言えんかった。


一方でセルビーは苦痛な現状からなんとか
抜け出したい強い欲求が短絡的な思考と
なって、常にアイリーンを頼ってばっか。

ほぼ何もしないくせにお金がなくなると
文句を言う。理解できるとこもあるけど
やっぱ腹立つ!

次々と客をあやめていきそして
共に依存し合って転落していく…
そりゃそうなるわ!って、
私、二人に終始いらいらしてたなー

…そうだ!そういう映画だったんだ!って
気づいた時は少し評価上がってました!
それでこの評価です。


劇中でこの言葉が出てきます。
“愛があれば 命ある限り 希望はある”
最初と最後のアイリーンには
とても皮肉で哀しい言葉でした…

私の中では、2人とも違う種類の
【モンスター】


一口メモ:
観覧車🎡でのあの表情ぐっときた…
Towa

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