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海角七号/君想う、国境の南のmhのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

台湾エンターテイメントの第一人者であるウェイダーション監督のデビュー作。
「セデックバレ」や「KANO」と同じく台湾の日本統治時代のトピックをストーリーの核に据えているけど、中身はベタベタなロマンチックコメディ。
寡黙な主人公はいかにもだし、激おこヒロインも定石通り。
なんだけど、脇役たちが異様にキャラ立ってて面白い。
目立ちたがりの人間国宝じいさん、勤め先の奥さんに恋しているドラマー、しつこいけど実直なセールスマンが凄腕ベーシスト。どっかで見たようなというキャラ造形になってない。
かぶっちゃったお守り、ようやくとどけることが出来た手紙に、日本と台湾の合唱などなど、終盤の伏線回収が鬼神のごとくで、この気持ちよさはそうそう味わえない。
ラストのコンサートでしっかり泣けるのもいい。
「使わない弦はきっていいか?」「いいわけねぇだろ」のやりとり最高。
「わしは人間国宝だ」というセリフは台湾で流行語になったとのこと。
いやーすごい監督さんだね。
めちゃ面白い!

余談
行頭に「・(ナカグロ)」をつけることで、日本語、台湾語、中国語という三カ国語の混在を区別して表現してたの目からうろこ。アイデア次第でなんとでもなるね。
「戦場のアリア」もこうすりゃ良かったのか。へー。
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