krishna

(500)日のサマーのkrishnaのレビュー・感想・評価

(500)日のサマー(2009年製作の映画)
3.3
トムにとっては初めての恋愛だったんだろうな。有頂天過ぎて子供じみてる。
通じて1人の男が現実を認識して大人になる『卒業』をそのままなぞった映画。
初体験のシーンもミセスロビンソンとのシーンそのままオマージュ。トムにとってサマーはエレーンで無くミセスロビンソンだという事が分かる。
『卒業』のラストシーン、教会から逃げ出した2人が真顔に戻る部分を見て、サマーは現実が待っている事に自分を重ね合わせたんだろうが、トムは理解してない。
もうこの時点で、サマーは終わりを考えてる。
しかし、サマーは最初から徹頭徹尾トムに対して誠実だった。運命的な出会いがある事に気がついたのをトムに伝えに来たのも素晴らしい。
『卒業』の現代版映画だった。

監督の力量も高い。色々実験的な映像の見せ方はコメディだから上手く使えてる。時間軸を細かく切って、フラッシュバックを使ってない感じで視聴者の理解を促す手法はすごい。画面二分割の理想と現実の見せ方や、ライティングで陰影の付け方などテクニックがある。
しかし、これもFOXサーチライトだったんだな。凄いわ。
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