運命の恋を夢見るトムと真実の愛なんて信じないサマーの500日の恋物語。
恋に恋するトムと誰かの所有物になるのは嫌。自分自身でいたい、カラッとしたサマー。
2人を通して恋の理想と現実、情緒と論理両側面が見えてくる。サマーも決して聖人ではなくて、ペニスって叫びまくるし手に入れ難い中々のヤバい奴であることは間違いないけど、トム目線でのサマーはいつだって素敵な女性だし、DAYSが行ったり来たりしながらトムが一喜一憂していくさまは観ていて面白い。MV出身のマーク・ウェブだからこそ、音楽を入れてつなげていくテンポもよい。EXPECTATIONS とREALITYの二画面分割も凝っている仕掛け。自暴自棄になってグリーディングカードで伝える「愛」なんてクソ喰らえだと吐きまくるトムも辛くてよかった。
幸せであれば、関係性がどうかなんて、関係ないのかもしれない。結局うまくいかない時は、いつだってうまくいかない。
運命の力など存在しないと確信したトムに、
「オータムよ」
最後のシーンよかったな。カメラ目線。