曖昧な未来、黒沢清のヒナ子のレビュー・感想・評価

オダギリさんが何度も、居心地の良い現場で、やりやすい監督で、と繰り返していたけど正にそうなんだろうと思った。段取りのとき苦悩する役者に「俺も分からないから」と言い、同じ目線で悩んでいた様が印象的。答えのない、まだ知らない、曖昧なものを全員で形作る現場。そこにこそ映画って存在してると思うし、私もこんな現場で仕事がしたくてこの業界に入ったんだよなあと思い返してみたりした。とりあえず今は早くコロナが収束して、前みたいに皆んなが頭突き合わせて撮影できる日が来て欲しい。