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柳生一族の陰謀のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

柳生一族の陰謀(1978年製作の映画)
5.0
徳川二代将軍秀忠が病気のため急死した。
三代将軍は秀忠の長男である家光が継ぐべきだったが、秀忠を始め家族たちはみな次男の忠長を次期将軍に推していた。
家光派の松平伊豆守は柳生但馬守宗矩に相談。
こうして血で血を洗う権力闘争の火ぶたが切って落とされるのであった。
この映画が成功した一因は、「仁義なき戦い」の構造をそのまま取り入れて、史実を無視した荒唐無稽なストーリーにあります。
肩入れする家光を将軍の地位につけるためにどんな卑怯な非道な権謀術数を実行する柳生宗矩の悲しさすら演じきった萬屋錦之介の大仰な演技、剣豪として最強を追求しながら親友である根来左源太に加勢するために仁義なき戦いに身を投ずる柳生十兵衛を千葉真一が演じ、はまり役になりました。
デビューしたての真田広之、志穂美悦子の初々しい熱演も見応えあるし、忠長と出雲お国の身分違いの恋や柳生宗矩とライバルの対決など、様々な要素が盛りだくさんで、千葉真一演じる十兵衛と烏丸少将の対決はチャンバラ映画史に残る名勝負だし、クライマックスの驚愕の展開は今見ても新鮮です。
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