ヤマト

DOG STAR/ドッグ・スターのヤマトのネタバレレビュー・内容・結末

DOG STAR/ドッグ・スター(2002年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 犬の権利、人犬(ジンケン)】
『いぬのきもち』という雑誌があるが、本作はまさに、この言葉を象徴する作品である。犬が人に生まれ変わるという衝撃的な設定だからである。
 その大役を務めたのが、豊川悦司さんだ。犬だから、よく走る、嗅ぐ、噛む。そう言った摩訶不思議な光景は見どころ満載である。この様子はそのまま、人犬という言葉が当てはまる。
 井川遥さんが素敵である。幼稚園の先生役が美しくて微笑ましい。目で追っていたら、エンドロールが走っていた。好きなのだ。
 
 作中、主要と思われる人物があっさりと死ぬ。それは人生においても全く同じことが言える。死期なんて唐突だし、明日いつも通りに目を覚ますかなんて分からないのだ。それはもう、“そういう運命”と本作は結論づけていたが、私もそうしか言い表せないと思う。だからこそ五感を働かせて今を懸命に生きるのである。走るのである。嗅ぐのである。
 そう、本作の犬のシローのように。
ヤマト

ヤマト