しばいぬたろう

エンド・オブ・デイズのしばいぬたろうのネタバレレビュー・内容・結末

エンド・オブ・デイズ(1999年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

『エンド・オブ・デイズ』('99)
End of Days / アメリカ合衆国 / 英語

1999年に合った作品であり、ノストラダムスの「恐怖の大王」の存在と人類滅亡の予言を、サタンの復活と解釈して描いた作品。
『コンスタンティン』ではサタンの息子が、サタンに内緒でこの世を支配しようとするわけだが、本作ではサタンが敵であるため、余計に強敵だ。
主演はアーノルド・シュワルツェネッガーだが、本作は子供の鑑賞は勧めない。
描写がグロいし、サタンが選ばれし娘と交わろうとする物語だからだ。


1979年 ローマ ヴァチカン市国。
その晩、「神の眼」のお告げ通りに、一人の少女が生まれる。
その少女は、将来サタンの子を宿す能力を持つという。
教皇は娘を殺すのではなく、サタンから娘を守ることを決め、世界中に密使を派遣する。
しかし、既にサタン信仰する者たちの手に落ちていた。

20年後、1999年12月28日に謎の生命体が地上にやって来る。
その生命体は一人の男に憑りつき、肉体を手に入れるのだった。

1999目12月29日、妻子を亡くして自暴自棄な警察官ジェリコは、今日も凶悪犯相手にわが身を省みずに戦う。
その凶悪犯は実は神父であり、謎の言葉を残してジェリコに逮捕される。
しかもその神父には舌がなかった。
ジェリコは神父の謎を解くため彼の足跡を洗っていく内に、地球滅亡の日とサタンの登場を知る。
一方で、枢機卿が派遣した神父たちが血眼になって娘を探しており、彼女の抹殺を図っていた。


世紀末の数日間の物語なのだが、一体何人の警察官が犠牲となったのだろう。
タイムリミットを過ぎれば助かるのだが、それまでは気の抜けない日々が続く緊迫感は良かった。
また、ガブリエルバ・バーンのサタン役が嵌っていた。
愛する妻子を殺された自暴自棄な主人公を演じたアーノルド・シュワルツェネッガーはいつも通り。
無敵シュワちゃんを鑑賞したい方には本作を勧めない。
悪魔相手にも銃をぶっ放すシュワちゃんが良いのだが、妻子を亡くしたという心の隙間を多々描かれているため、完全無欠のヒーロー像ではなくなる。

ラストはスッキリと終わっているのだが、犠牲者多すぎ。
警察関係者や教会の人だけでなく一般人も巻き込んで、この世紀末では一体どれだけの人が亡くなったのだろうか。

個人的には、サタンの信仰者たちは少女を洗脳するのが、一番手っ取り早かったのではないか、と思った。
また、枢機卿の部下もあまり頭が良くない。
突っ込みどころは満載の作品だったが、シュワちゃん作品ならこれ位は許される。
しばいぬたろう

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