1971年バージニア州、その町で初めて黒人と白人が共学になった高校のフットボールチームの話。
偏見もあるでしょうが、アメリカ南部なんて現在でもアジア人の自分が行くのに、うーんと考えてしまいます。1971年に、黒人コーチ率いるフットボールチームが人種を超えた友情と共に、勝利を重ねる姿に確かなカタルシスがありました。ましてや実話ベース。
ただ、今見るとスポーツコーチのパワハラにどうしても目がいってしまいました。「チームの中でお前の父親は誰だ?」「喉の渇きを忘れるまで走り続けろ」「勝つ為に完璧を目指せ」など、マスキュリニティ全開で激励するデンセル・ワシントン演じるブーンコーチに嫌悪感を強く感じました。例え20年以上前に作られた1970年代の映画だとしても。
世間のニュースや、身の回りでも、これらの劣化(?)コピーのような台詞を使って、檄を飛ばす人は未だ少なからず見かけます。それでもこの20年でその文化はだいぶ下火になってきたと感じます。ウィル・パットン演じるヨナスコーチの言う「フットボールの勝利だけが全てでは無い」が一番刺さった台詞でした。勝てば全て許される訳では無い。
人生の中で一度も体育会系のコミュニティに属した事がないので余計にそう思うのかも知れません。