このレビューはネタバレを含みます
「どうやって言葉を愛すの?言葉と愛しあうことはできない。愛しあえるのは人間だけよ。そうして人は完全になるの」
この言葉がベスとヤンの信仰そのものだった。知的障害のあるベスと、粗野なヤンの間に、この信仰が作られていく様が、痛々しいけどいじらしい。
ベスが死んだあと、ヤンが快方するのは残酷に見えるけど、実はベスが成した奇跡だよね。ベスは「すべて間違えた」と言い残して死んでしまったけど。
ラストは海の上で鐘が鳴るというかなりぶっとんだハッピーエンドになるけど、この内容でその終わり方は救われますわー。