りょうすけ

レ・ヴァンピール -吸血ギャング団-のりょうすけのレビュー・感想・評価

3.5
「レ・ヴァンピール 吸血ギャング団」

4/9〜4/14

1915年にルイ・フイヤードによって制作されたサイレント映画。タイトルに「吸血」とあるが血を吸う集団ではなく、ギャングの総称としてそう名乗っている模様。10話6時間強あるので観るのにかなり時間がかかったが、観終わったときの満足感と爽快感は半端ない。
2人の記者フィリップとマザメットが世間を賑わすギャング集団の後を追い、一躍有名になるという物語なのだが、一本の映画としてもTVシリーズものの走りとして観ても面白い。
個性的な登場人物も多く、10話も観てるとそのうち不思議と愛着も沸いてくるものだが、そのなかでもミュジドラ演じるイルマ・ヴェップは格別。ぴっちり黒タイツの女王様系キャラはイルマ・ヴェップをモデルに始まったのではないかと思う。実際、アサイヤスの「イルマ・ヴェップ」では衣装をアダルトショップで仕込んでいるわけだし…
シネフィルを名乗る人や「死ぬまでに観たい映画1001本」を完走したい人は絶対に観るべきだけど、なんせ長いので、冗談でも人に勧めることはないし、2回目を観ることはもうないと思う。あと、映像素材の質が悪く、途中から誰が誰かわからなくなるし、内容理解も大変なので、その都度英語版wikiを参照しながら観た方がいい。
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