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灼熱の魂のmauchanのネタバレレビュー・内容・結末

灼熱の魂(2010年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

DUNE PART1がすごい好きで、ブレードランナー2049も惹かれるものがあって、
私ってドゥニのこと好きなのかも(トゥンク)
と思って見てみた本作。

観終ってみての感想は
ドゥニのこと好きじゃないかもしれない…

ブレードランナー的な要素
「世界はわたしのためには出来てなかった、でもこの世界にたしかに愛は存在してる。」
みたいな否定と肯定の物語が、
灼熱の魂にもあって、ドゥニの作家性みたいなものを感じた。

内戦時の描写とか、双子がママの足跡を追う中盤まではすごく良くて、
私の知ってるドゥニがもう完成されてるな〜て思って見てたんだけど、

この物語の肝の1+1=にたどり着いた時に
「……」ってなってしまった。

ノンフィクションでもないストーリーに、これはなんだか乱暴すぎないか…?
原作もドゥニも男性で、男性の価値観の神話として、こういう物語をつくれて、さらにこんな風に語れてしまうのでは…?

自分の嫌悪感で過剰反応してるだけかもしれないけど、すごく苦い気持ちを制作サイドに感じてしまった。

あと理解が難しかったのが、ママが反キリストに行き着いたところ。
孤児院を襲ったのはイスラム系だよね?
駆け落ち相手を兄に殺された、バスでの虐殺を見た。
それも分かるけど、我が子を殺したかもしれない陣営にすぐ入るっていうところに説得力のあるシーンが欲しかった。あったのか…?
しかも、イスラムのコミュニティに入った後、孤児院について質問する機会もあったはず。
そうしたら再会出来てたのではとも思ってしまって、腑に落ちず…
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