茸のうち

灼熱の魂の茸のうちのネタバレレビュー・内容・結末

灼熱の魂(2010年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

戯曲をアレンジしたものらしいですがエグすぎ。母親の軌跡を辿るヒューマンミステリーっていう肩書だけど見えてくる真実が残酷過ぎてしんどかった。母親が政治犯の人殺しで、父親は兄で拷問して母親を孕ましたってなんじゃそりゃ。運命が捻れに捻れてもこんな恐ろしい事あり得ないと思いたい。
赦しは明らかにテーマの一つだけど、一切神に祈る描写がないメインの親子はそういう意味では反宗教的に描いてたのかも。正直こんな真実突きつけられた上に、そもそもの原因のレバノン内戦は「目には目を」を繰り返し続けた宗教戦争ってことを考えると神とか信じられるわけないし否定の対象でしかない。自分が無宗教だからかもしれないけど...
というかこういうのを墓場まで持ってくべきものなんじゃないのって思いもあって共感は無理だった。子供も母親も尋常な精神じゃこんな現実耐えられない。見応えはあったけど見直すことは絶対なさそう。
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