ゆき

人生はビギナーズのゆきのレビュー・感想・評価

人生はビギナーズ(2010年製作の映画)
3.8
まずは始めなきゃ。

内向的な38歳独身。彼の父は75歳にして真実の姿を周囲に明かす。
突然のカミングアウトに戸惑いつつ、癌と残された人生と向かい合う父と息子の距離を描く。

MVPは犬のアーサー。孤独感に追われる主人公の本音を唯一知る存在なのです。
とても愛らしいだけではなくて頼もしい。
「愛に貪欲な」犬にだけ心を開く、そんな人が恋人だったらどうやって心を満たしあえばいいんだろう。

黄色は太陽を表す色。その黄色が前面に出たパッケージのポップさに対してテーマは重厚。
良い意味で人生を開き直って開拓することは「はじめて」への挑戦。
初めてのことだから戸惑うけれど、初めてのことだから楽しいんだろう。
ラストのセリフからエンディングロールへの流れすきだったなぁ。
静かで柔らかな一作でした。
ゆき

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