「グレート・ブルー」に49分の未公開場面が加えられた完全版。
８８年の夏に公開された「グレート・ブルー」は驚くほどの記録的不入りだった。
しかしそれを劇場で体験できた人間は、熱狂的支持者となった。そして３時間近いロング・バージョンがあり、本国フランスではロングランを続けているとの情報にもそのバージョンをスクリーンで観る事は絶対出来ないだろうと、ほとんど絶望的な思いしか抱かなかった。
だが、やがてそれは配給会社の努力と、マスコミのバックアップによって着実に進行し、遂に９２年の夏に（ミニシアター系ながら）劇場公開が実現した。すると、その熱狂ぶりは凄かった。
５０分近く尺の伸びたこの版については今さら触れる事はない。解りやすくなっているとか、無駄なシーンが増えているとか、細部に関してはいくらでも言及できるがバージョンの差異を説く事にあまり意味はないと思う。どっちが好きとか嫌いとかではなく、両方まとめて愛すればいいだけの事。
