このレビューはネタバレを含みます
海に魅せられ、
海を愛し、
海と一体になった男の話。
シチリアの青い海。
朝の海、昼の海、夜の海。
太陽に照らされた明るい海と、
光の届かない深く暗い海。
色々な青が印象的な映画。
そしてエリック・セラの音楽が
「青」と化学反応を起こし
深みのある色へと変える。
映像と音楽は非の打ち所がない素晴らしい映画です。
ただ、
「妊娠」というエピソードを入れてしまったことで、彼のことがとても酷い人間にみえてしまう人もいるのでは。すると、それまでの映画の全てを台無しにしてしまう恐れもあるのかなと感じます。
海しか愛せない不器用な男。
そんな男を愛してしまった女。
大人の男と女の切ない恋愛物語。
それだけの方がよかったかな。