Yuki

Vフォー・ヴェンデッタのYukiのネタバレレビュー・内容・結末

Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

全体主義の恐ろしさを描いた作品。
誰もがVに成りうる、故にVは己であると受け取った。

全てが同じである(統率されていることが正しいとされ、それ以外が排除される)社会において、間違いが起きた時に変化を齎すにはV(己)が必要だ。それは彼のように武器を持ち、巧みな言葉で人々を焚きつける存在かもしれないし、獄中で言葉を綴る彼女かもしれないし、スプレーを片手に持つ少女かもしれない。
個が無くなったまま生きることが生なのか?死とは?思考をやめた人間は生きているのか。

マイノリティであることによって愛する人や生業、アイデンティティを失った彼女がとても印象に残った。あと、ヒューゴは仮面を被っていてもなお声で語りかけてくる。アクションも、立ち振る舞いと言葉で魅せる力も、素晴らしい。
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