僕もこの実話映画の登場人物のジョン・ナッシュ博士と同じ病気をもつ者だ。とりあえず、僕はこの映画とは関係性のある人間である。僕も十年前は幻聴の苦しみがピークに達していて、発狂もしたし、自殺未遂的なことまで成し遂げた。だから、この映画の主人公には大変共感する部分があった。ただ、この映画を当事者以外が観た場合でも、私のような思いやイメージを持つかは全く分からない領域だ。
しかし、それはさておき、私はこの映画のジョン・ナッシュのようにノーベル賞を取ることはできない。けれども、そのことは全く気にならない。私はやはりこの映画に勇気を頂き、感謝している。ロン・ハワード監督の他の作品もいくつか観たほどだ。『コクーン』は素晴らしい映画だ。そして、私はこの病気に対する自分の甘えがよく分かったので、ちゃんと反省するところは反省して、これからの人生を実りあるものにしてゆきたい。個人的なことを厚かましくベラベラと喋ってしまい、申し訳ない。これで、レビューを終わる。