CHEBUNBUN

モンスーン・ウェディングのCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

モンスーン・ウェディング(2001年製作の映画)
3.0
【金獅子賞を制したインド映画】
ヴェネチア国際映画祭のコンペリストが発表されたということで、このインド映画を観てみた。監督は『サラーム・ボンベイ!』のミーラー・ナーイル。

インドの伝統的な結婚を描いている。父のお見合いにより、結婚相手を決められてしまった娘。父に逆らえず、結婚を承諾する。結婚式前になると、親戚が集まり、豪華絢爛な式典が用意されるが、娘は父の相手を選ぶか、本当に愛する人を選ぶか悩む。

膨大な人数のキャラクターの会話から滲み出てくる、伝統に対する皮肉が込められている。

今やグローバル化し、恋愛も多様化。カーストや家父長制の枠なんかとうに壊れている。伝統はアップデートすべきなのに、そこに囚われてしまい、本来「パートナーと新しい人生の一歩を踏み出す後押しする場」としての結婚式が、家族親戚の自己満足に成り果ててしまっている。

正直、カルチャー紹介映画の域を出ない凡庸な作品ではあったのだが、「結婚式」の本質に気づかせてくれる作品でした。
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