ゴン吉

トラック野郎 故郷特急便のゴン吉のレビュー・感想・評価

トラック野郎 故郷特急便(1979年製作の映画)
4.1
長距離トラックの運転手がさまなまなトラブルに巻き込まれながらも難題を乗り越えていくコメディ作品“トラック野郎”シリーズ第10作目にして最終話。
菅原文太が主演、愛川欽也、原田大二郎らが共演、石川さゆりと森下愛子がWヒロインを演じる。  

長距離トラック運転手の”一番星の桃次郎”こと星桃次郎(菅原文太)は、東京から高知へ向かうカーフェリー”さんふらわあ”で、ドサ回り中の歌手・小野川結花 (石川さゆり)と知り合い一目ぼれする。星桃次郎は、相棒のトラック運転手の”やもめのジョナサン”こと松下金造(愛川欽也)と目的地を目指して運転していたが、松下金造は目の不調から交通事故を起こしてしまう。松下金造は悲観して足摺岬で投身自殺をしようとするが、偶然通りかかった西尾風美子(森下愛子)に救われる。西尾はドライブインで働きながらも病床の母親の面倒をみていて、桃次郎は彼女にも一目ぼれしてしまう。しかし彼女の隣家に住む親父は、彼女を、家を飛び出して行方不明の息子の花嫁にしようと勝手に決めていた… 

”一番星の桃次郎”(菅原文太)と”やもめのジョナサン”(愛川欽也)の長距離トラック野郎コンビが捲き起こす珍事件と桃次郎の恋をコミカルに描いた昭和テイストの喜劇です。
菅原文太主演の「トラック野郎」は、昭和時代の人気シリーズで、明るくユーモアを交えながら漢気や人情が描かれており、人気を博したのもうなずける。
桃次郎の一目ぼれや早合点が笑いを誘うと同時に微笑ましく、本作ではお嫁と夢の間で揺れるヒロインの繊細な女心も描かれている。
はりまや橋や桂浜、高知城、足摺岬、土佐犬による闘犬大会、よさこい祭りなど高知の名所・催事も楽しめる。
終盤の伏線回収も見事です。 
クライマックスでは、星桃次郎が高松港を目指してアクセル全開でトラックを激走させ、終盤に漢を魅せて胸アツです。
最後に演歌歌手の石川さゆりがフルで熱唱する「南国土佐を後にして」♪が心に浸みる。
「よ~さ~こ~い~ よ~さ~こい」♬  

2023.12 TOKYO MX1 TVで鑑賞
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