値段が上がり続ける新文芸坐シネマテークと違っていつも優しい520円アーカイブ。170分聴き取れない津軽弁が異国を感じさせる、まさかの字幕付き。うごめく社会の闇の中人々が営む日々の生活に様々な感情に寄り添う監督2人の眼差しが心地良い。厳しい自然環境で不作の日々や過疎化する村で闘ってきた自信と経験から浮かび上がる表情やシワ。それをぶち壊す核燃料基地立地の決定。静かな怒りが画面に充満する。
また倉岡の実家青森を拠点に助演男優並みに活躍する2歳の息子が5歳に、徐々に成長する様も画面に新鮮さをもたらす。

• #mingo2020

【後述。（近く観たい）『サタンタンゴ』欄で比べたい】シャブロル特集１本だけは観れるかなが完売との事。３０数年ぶりの再見作に方向転換。そして驚いた。当時も秀作と思ったが、その後の世の変遷もあり、出生地・入植者混在の辺鄙な共同体、その根強く智と力を駆使し棲み伸ばし抜いた定着、思いがけぬ現金による動揺・離脱、その裏の闇の力の巨大な陰謀････(まだ公開版観てないが)『サタンタンゴ』に匹敵する内実。親しみ易いディテールの密度が、いまや限りなく貴重。

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１９８５年 アテネフランセ文化センター？ｏrスタジオ２００？