このレビューはネタバレを含みます
人を愛することは、とっても高い感情レベルですから、その愛が破綻した時、その裏返しとして人は醜く、恐ろしく、狂気的に残虐と成るのです。
この作品は、愛が破綻し、死にたくなるほどの辛さに苦しんでいる人の脳内世界を終始、表現しているんだと思います。
映画のシークエンスですが、脳内世界での時系列であり、最初から最後まで順序立っていると思います。
前半は、一見、ダイアンの願望だらけのハッピーストーリーのようですが、実はダイアンがカミーラに自分の気持ちを伝えて理解させるという願望世界。眠っているときの夢の世界あり、彼女が辛い現実から逃避できる唯一の世界なのです。
後半は、そんな夢から目覚め、納得できない現実に戻り、辛い記憶と憎悪の渦中で苦しむ脳内世界。ダイアンから関係の終焉を告げられた日、殺意を抱いた場面を思い出し、殺意を抱いたことへの懺悔する脳内世界。
そしてラストは、懺悔と後悔、死にたくなるほどの自己嫌悪に包まれた脳内世界。
私たちの生きる世界は、自分の感情や記憶によって織りなされた「まやかし」の世界。
ラストシーンが煙に巻かれるのは、決して死んだわけではなく、死んでしまいたいほどの辛さの表れだと思いました。
その辛さを乗り越えることは、とても厳しいこと。
きっと彼女は、何度も何度も、この苦悩を繰り返しているのかな…って切なくなります。
noteの「マルホランドドライブの世界」という記事がとってもおすすめです。
とても参考になると思います。
考察レベルがマジでハンパないです!
尊敬!!👇👇
https://note.com/angelwars/n/n413bec3963eb