零輪円

ビューティフル ドリーマーの零輪円のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

監督の映画愛と押井監督愛をとても感じました。
「うる星やつら2」と「Talking Head」へのオマージュ作品で、私は面白かったです。ただ、好きか嫌いか、好みがハッキリする映画かもです。
監督と押井守が好きならおすすめです。

「うる星やつら2」からは、夢のような時間と現実とのバランスという要素。
主人公は最後、映画を完成させようとする部員たちに「責任取ってね」と告げます。映画の完成は、楽しい時間の終焉であるとともに、人の人生に干渉すること。
(「うる星やつら2」では、ラムの夢の世界を崩壊させ、幸せな時間を終焉させたあたるに対し、ラムは「(目覚めても幸せになれるよう)責任を取ってね」と告げたのだと思います。)

「Talking Head」からは、映画内映画、未完成の映画の完成という要素。
「映画に予め存在するルールはない。」
「始まったものは必ず終わると思っていやがる。ごく自然に、変わらぬ季節が巡るが如く。冗談じゃねぇ!何かを終わらせるためには、もう一度始めなけりゃならねぇんだ!!」
「終わることができれば,何でもハッピーだと思いますが。」
確かにそのとおりだと思います。
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