“ブルーバレンタイン”
是枝裕和やヤン・イクチュンなどがオールタイムベストムービーに挙げている本作。
ヤン・イクチュンも言っていたんだけど、カサヴェテスのカメラワークはカメラがあってアングルに俳優を“入れる”のではなく、カメラが俳優を覗き込むように“追いかけていく”と言っていてまさに!と納得した。
ちなみに一見、生々しい映像で手持ちカメラっぽいんだけど、実は固定カメラらしい。
あとこれは言わずもがなだけどセリフを発さなくとも初めにパッと登場しただけで“あっ、この人ヤバイ!病んでる!”っていうのが一瞬で伝わるジーナ・ローランズの顔力というか演技力には本当に度肝を抜かれますよね。
世界の映画史名演技TOP20みたいなランキングあったらたぶん入るんじゃないかな。
ある種「ブルーバレンタイン」にも通ずる究極の夫婦の泥沼劇、いや究極の愛の映画。体調が万全なときに見るべし。
カサヴェテスの映画って個人的に“大好き!”という感じにはならないんだけど、凄すぎて一目置いてしまう。