こまち

エデンの東のこまちのレビュー・感想・評価

エデンの東(1954年製作の映画)
3.9
どこか溝がある家族で、孤独感に苛まれる主人公。家族や兄弟であるからこその難しさを如実に描いている。

兄は真面目で父親に可愛がられているのに、弟である主人公は父親にも兄にも不良扱いされ、近づこうとすればするほど突き放される。
父親の誕生日パーティーを嬉しそうに準備して、主人公なりにお父さんへの一番のプレゼントを送ったつもりだったのにあの言われ方は可哀想だった…

兄貴が最終あの道を選んだのも、兄貴も兄貴で父親の望むような息子でい続けることで父子の関係を築いて、母親がいない寂しさを埋め続けていたんだろうと思った。

家族って一番近いはずなのに一番遠い気がすることもあって、そういうむず痒さを感じられる映画だった。
ジェームズディーンの憂のある視線から屈託のない笑顔まで表情豊かで、伝説の俳優さんはやっぱりすごいと実感。本当に青春を象徴したような存在。
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