少し黒子が怖い。
この先黒子を見たら心中天網島を思い出してしまいそう。
紙屋の治兵衛は2人の子供と妻を持ちながら曽根崎の遊女・小春と三年関係を結んでいて、離れることになったら心中することを約束する…。
近松門左衛門の同名の名人形劇を篠田正浩が映画化した作品。ATGって恥ずかしながら最近知りました。
女優の岩下志麻さんはなんと、おさんと小春という重要な役を一人二役で演じてらっしゃる。しかも見事に演じ分けてらっしゃる。偉大。
しかし治兵衛も小春も、その他登場人物も皆自分の意思だとか激情で動いているようで、何か見えないもの(=黒子)に運命を操られているんじゃないかと思えてくる。
勿論、浄瑠璃や歌舞伎の雰囲気を出すためにというのが黒子を使った理由ではあるとしても。
黒子もそうですけどこの作品色々と挑戦的であえてこれは映画だって感じを出してくるんですけど、のめり込めないわけじゃない。むしろ妙な生々しさがある。
後半墓場で重なるシーンはなんか最高にエモい。EDMもびっくりのテンションになれます。(個人差はあります)
私事ではありますが最近大学の入学にあたり忙しくて映画を見られない日々でした。
久しぶりの一本で良質な映画が見られて大変満足です。
ただいま映画。
でもやっぱ心中モノ暗いなぁ…。
次回は不倫繋がりの洋画を見ます。