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グラン・トリノのtheocatsのレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
3.6
イーストウッド物にしては平穏ほのぼの系かと思いきやそうは問屋が卸さず、「やっぱり暴力国家アメリカならではのバイオレンス解決になるのか・・・」とうんざり呆れていたところ、そういう復讐の仕方もあったのか!?・・とちょっとだけ感嘆させられた。

「米食い族」とアジア人を蔑むいかにも共和党タカ派的保守じじい役としてのイーストウッドと、燐家のアジア系モン族青年及び一家との交流、その青年にまとわりつくモン族チンピラらとの抗争を描いた本作品は、原作ありきなのか分からないが、朝鮮戦争で多数のアジア人を殺したという設定の主役(全アメリカ人かも)の「懺悔・贖罪」の意味合いを持たせたように思われる。

もろ手を挙げて称賛するほどではなく、中盤以降はバイオレンスな展開に眉をひそめたものの、先に書いた予想外の「これしかない!」という解決のし方にちょっとした爽快感が生じた。爽快というのもかなり変なのだが、それ以外の言葉が思い浮かばないのでね。苦笑
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