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日本暗殺秘録の一のレビュー・感想・評価

日本暗殺秘録(1969年製作の映画)
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一応オムニバスのオールスター映画だが、大部分は千葉ちゃん主演の血盟団事件が占める。いくら若山富三郎や吉田輝雄や菅原文太や高倉健や鶴田浩二が出ているとはいえ他の話は余計っちゃ余計なんだけど、東映のモンド趣味もそれはそれで嫌いじゃないのでまあいいか。そして千葉ちゃんは素晴らしいです。海に入っても死ぬに死ねず、何かが降りてきたように朝日の昇る水平線に向かってトランス状態で法華経を唱えるシーン神々しかった。田宮二郎が東映作品に出てるのも意外というか、これが最初で最後らしい。最後の二・二六事件の処刑シーンのくどさは佐分利信が監督した『叛乱』を思い出した。観直したくなるな。
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