Maoryu002

フォー・ザ・ボーイズのMaoryu002のレビュー・感想・評価

フォー・ザ・ボーイズ(1991年製作の映画)
3.5
往年のスター、エディ(ジェームズ・カーン)とディクシー(ベット・ミドラー)への受勲式が行われる日、出席を渋るディクシーが過去を振り返る。エディとの出会いから戦地での慰問コンサート、赤狩りといった歴史の中、2人は大きな悲劇を経験し、長く決裂していたのだった。

「黄昏」「ザ・リバー」といった、シブい感動作を生み出すマーク・ライデル監督による、男女の人間ドラマ。

前半は面白かった。タレントとしてステージを楽しみながら戦地で慰問を続けるディクシーとエディは、やがて戦争の愚かさを思い知る。
そのディクシーの、ベット・ミドラーの演技が素晴らしく、口の悪さに笑わされ、歌のうまさに感動する。

ただ、後半は少しトーンダウン。ベトナムで戦闘に巻き込まれる場面などはちょっと創作し過ぎだし、赤狩りも描かれるんだけど、あまり突っ込んだ描写がなく、印象に残らなかった。

一番のメッセージは、ディクシーが自分たちのせいで若者たちを死なせてしまったと悔やむところなんだけど、ちょっと表面的に見えてしまった。

それでも、ラストシーンの2人にはウルっときてしまった。涙
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