皿鉢小鉢てんりしんり

ブルーサンダーの皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

ブルーサンダー(1983年製作の映画)
3.8
ブルーサンダーの特殊装備として説明された機能が全てしっかりストーリーで機能するウェルメイド脚本。装甲の厚さ、正確な射撃性能、録音機能、盗聴のできる集音マイク、サーモグラフィー、消音モード、記録テープ、データベースアクセス等々すべて。

ヘリの性能のテストのために暴動を扇動しようとしたという腹黒い陰謀を暴くのが目的なのに、その妨害に対抗する戦闘が、何よりもブルーサンダーの性能の高さを証明するという皮肉も気が利いている。

カーチェイスとヘリコプターアクションの連携プレイなど、つまらなくなりようがないシチュエーションの連続で興味を引っ張る。テープを回収する奥さんに協力するべく、ゴミを風で飛ばしてパトカーを巻くなどシチュエーションをアクションに組み込むアイデアを当然考慮している。

奥さんがロイ・シャイダーが居なくなったかと思って探すと、子ども一緒に疲れて寝ている。微笑ましい家族の光景に安堵、というシーンかと思いきやシャイダーはめちゃくちゃ悪夢にうなされている、という一気に地獄の戦場に引き戻される感覚が秀逸。

ラストはお決まりの爆発を振り返らない男、なのだが振り返らずとも、結構びっくりしてるロイシャイダーが素の反応なのか、ヒーロー過ぎなくてバランスがいい。