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浮草物語のzoeのレビュー・感想・評価

浮草物語(1934年製作の映画)
3.7
「喜八もの」シリーズの第二作目。小津監督がジェームス槇のペンネームで執筆した原作を自ら映画化。こちらは戦前版で、後の『浮草』は戦後版のようなので、そちらもいつか鑑賞したいです。今回も松田春翠さんの活弁入りを鑑賞しました。

今の時代とは異なる、当時のやくざと堅気の定義。鑑賞後に母に教えてもらって知ったんですが、当時は芸事を商売として生活している人のことを“やくざ”、安定した職に就いている人のことを“堅気”と言ったそう。

自分と同じ仕事をさせたくなかった、そんな父親の気持ちを知ると何も言い返せなくなる。

こちらも主に親と子についてを描いた作品ですが、登場する女性たちがなんとも魅力的な方々ばかりで次に観るときは一人ひとりのキャラクターに注目して観てみるとまた新たなことに気付けそうです。

今の時代ではなかなか理解できないことですが、定職に就き、家庭を持つことが当たり前で何よりも大切だとされた時代に彼は自分なりに愛する人のためを考えて、心配して、あのような答えを出したんだなと思いました。


(自分用メモ)

もつれた糸もほどけて結び
ところ定めず流れて咲いていく
浮草家業のつばくろうぐらし
喜八一座の幟がいつか
風にはためくときがある
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