このレビューはネタバレを含みます
シンプルで分かりやすいストーリー展開。
偶々ボクシングジムの隣でやってたバレエ教室に目がいき、魅せられてしまった少年ビリー。
今よりもっと性差別が激しかったであろう当時。男はボクシング、女はバレエと決められていたんだろう。周囲誰1人としても認めてはくれない中、先生だけは違った。早くに母親を亡くしてた彼にとっては恩師であると同時に、母親の愛情に似たものも感じていたのだろう。
どうしようもなく頭ごなし対応の父親が、ビリーの上達したダンスを見て「11歳のビリーには未来がある。」と、頑なにストライキ参戦していた炭鉱の仕事に復帰したり、母の形見を質屋に売りに行ったり、はたまたマリファナを隣のベッドでやってるろくでなしの兄も、別れ際のバスで「寂しいよ。」と告げるシーンには泣けた。
始めた当初から喜怒哀楽、全ての感情を表現していたビリーのダンス。ラスト、トレーニングを積んで成長したダンスをもっと見たかったな。
「白鳥の湖」はもちろん、「ロンドン・コーリング/ザ・クラッシュ」「コズミックダンサー/T・レックス」等の往年の名曲達が流れる。