sonozy

散歩する惑星のsonozyのレビュー・感想・評価

散歩する惑星(2000年製作の映画)
4.3
スウェーデンのロイ・アンダーソン監督作。
原題:Songs from the Second Floor(2階からの歌?)
リビング・トリロジー3作品と呼ばれるうちの1作目。
カンヌ国際映画祭 審査員賞受賞

30年無遅刻無欠席で突然クビになっちゃった男。
人探ししてビルから出たら突然若者たちに刺される男。
胴体切断マジックでステージに上げられ腹に怪我を負う男。
介護施設のベッドで100歳の誕生日を部下たちに祝ってもらう総司令官。
列車のドアに手を挟まれた男。
...トホホな人たち。
先日見た『さよなら、人類』同様、みなさんほぼ白塗り。笑

そして主人公カールは、自身が経営している家具屋に放火しちゃう。
長男は精神病院に入院中で、見舞いに行っても無反応な状態を見て「昔は詩を書いていたのに!」と大騒ぎしたり、「高く売れるぞ」と知人にキリスト十字架グッズを売りつけられたり。。。

昔、借金を返済していなかった知人の幽霊やら、言葉の分からない別の若者の幽霊やらも登場。

女の子が多数の大人たちが見守る中、崖から突き落とされたり・・
グレーな世界観の中、シュール、不条理、不可解、ブラック・・オンパレードです。笑

印象的なシーンは、大量のスーツケースやらをカートに乗せた客たちが空港のカウンターに向かうものの荷物が重すぎてなかなか進めないシーンと、不気味なラスト。

構想20年、製作4年らしいですが、原題も意味不明だし、この監督、狂ってますね。(褒めてます。笑)
※このジャケ画像が妙にピンボケなのもシュールですね。笑
sonozy

sonozy