あまのうずめ

ブラッド・ダイヤモンドのあまのうずめのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
3.2
1999年シエラレオネ共和国、ダイヤモンドの採掘権を巡り内戦が激化、数千の死者や何百万もの難民が生まれた。漁師ソロモンの息子ディアは医師を目指し朝早くから学校へ通っていて、ある日侵攻して来た革命統一戦線=RUFにソロモンは拉致されダイヤモンド採掘場に連行される。その頃ベルギー、アントワープではダイヤの密輸阻止の審議を行なっていた。記者と身分を偽りダイヤの密輸をしていたダニー・アーチャーは国境で見つかり逮捕される。


▶︎レオナルド・ディカプリオ主演。アフリカ・シエラレオネを舞台に紛争ダイヤを巡る社会派ドラマ。

元兵士でダイヤを密輸するアーチャーは、拘置所でソロモンが大きく希少なピンクダイヤを埋めたと知り謀略を巡らす。時は反政府組織の資金源を断つため密輸阻止に傾いていて、ピンクダイヤの行方がどうなるのかをシエラレオネの内戦と併せ描いている。

冒頭ゲリラが投票をさせないために手を切断する場面があり、エゲツないと思ったのも束の間次々とそれを上回る描写が続く。それらは過去から現在もある手法だと分かっていても映像として見せられるとショッキングだ。

ついストーリーの重さに引っ張られて他の部分に目を逸らされた気はするも、銃撃シーンの緊迫感が気薄だったことや冗長過ぎるシーンの多さは目に付いた。

今はロシアのダイヤ密輸が蔓延っているし、宝飾品としてだけでなく財産としても価値のあるダイヤならではの地政学や経済の奥深さを思った。

WOWOWの『レオナルド・ディカプリオ特集』にて鑑賞。