Omizu

海の牙のOmizuのレビュー・感想・評価

海の牙(1946年製作の映画)
3.7
【第2回カンヌ映画祭 冒険・犯罪映画賞】
『禁じられた遊び』『太陽がいっぱい』などのルネ・クレマン監督作。

WWⅡ終結直前、潜水艦で起こるいざこざをドキュメンタリータッチで描き出した作品。

流石ルネ・クレマン、骨太でしっかりとした演出力。潜水艦映画としても社会派映画としても一級品。

袋からこぼれる豆の音など繊細な描写が光り、スリリングな表現がされている。テーマだけに頼らず映像的な工夫も怠っていない。

原題は「呪われた人々」というような意味で、まるでノアの方舟のように多様な人々がそれぞれの思惑で動く様を的確に捉えている。
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