いやよセブン

浮草のいやよセブンのレビュー・感想・評価

浮草(1959年製作の映画)
5.0
小津安二郎監督には珍しい大映作品なので異色のキャスティングとなっている。
旅芸人一座が訪れた街で起こる悲喜劇を描く。
印象に残るのは座長(中村鴈治郎[2代目])と、座長の女(京マチ子)の夫婦喧嘩シーン。
雨の中、小径を挟んで対立する二人、軒下を移動しながらの言い合いは迫力満点。
また、賀原夏子を肴にした掛け合いは可笑しい。
小津作品らしい優しい視点が心地いい。