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最強のふたりのpriskyのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
3.8
ふたりのやりとりを見ていると、思わずフフフと微笑んでしまう。心から信頼できる関係っていい。

フィリップは、言い方は悪いが、委ねることしかできないからこそ、素直でフェアなドリスをめいっぱい信じたし、ドリスは自分を信じてくれ、必要としてくれ、あらたな人生の可能性を見せてくれるフィリップをまた信じている。

しかし、ドリスはまだ若く、今度こそちゃんと働いて、いつかきっと結婚する。いつまでも一緒にいることはできない。だからこそ、フィリップはドリスに辞めることを勧めた。ひとりになったフィリップは、やはりひとりでは何もできない自分に苛立ち、絶望しただろう。それでも、再会すれば響き合って高め合える。自分たちはお互いに生きていけると。そして、お互いの道を進むよう、ふたりともが相手を送り出すのだ。いい。

フィリップの屋敷のスタッフたち、ラファラン似と言われた強面の友人、ダンス好きなぽっちゃりおばちゃん、モップ頭をバレッタでとめた青年、、、みんな人間味があって、これといって大きな波風が立たないドラマながら、とても鮮やかなストーリーとして完成されていたと思う。拍手。
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