ソラアユム

スノーホワイトのソラアユムのレビュー・感想・評価

スノーホワイト(2012年製作の映画)
3.5
童話「白雪姫」をベースにしたダークファンタジーアクション。



童話をアレンジした闘う白雪姫ということで、子供の頃読んだ絵本とは大分違うストーリーだった。絵本だと魔女は落雷で死ぬよね笑。

ファンタジー描写は秀逸。
黒い森での蠢く闇の眷属達の禍々しさ、妖精郷の明るく美しい自然の描写など良くできている。

ただ全体的にあまり良くないかな。
ストーリーの改変自体は悪くないんだけど、王女を闘わせるのはいかんせん無理がある。それを何かと理由をつけて強引に推し通せるパワーは残念ながら今作にはない。
白雪姫が残党を率いて憎っくき魔女に挑むのは全然構わないが、寡兵かつ攻城戦を仕掛ける王女サイドが特に勝算があるわけでもないのに、勇猛果敢に突撃していくのはどうかと思う。
てっきり『ロードオブザリング』よろしく、ファンタジー界から助っ人が参戦するかと思いきやそういうわけでもない。トロールぐらい来るのかと思いましたよ。

アクションが全く盛り上がらない。
キャラクターの人物描写が弱い。
とにかくこれに尽きる。ストーリーがどれだけ無理があろうが、御都合展開が目立とうが、ここさえどうにかなれば面白い作品になったと思うのだが‥‥
今作最大の助っ人キャラクター、ヘムズワース君があまり強くないのもどうかと。
凄腕弓使いのウィリアムの見せ場も序盤だけ。
総じてアクションが全く盛り上がらなかった。レゴラス並に大暴れしても良いじゃない。

王女のキャラもよわい。
序盤、中盤は闘うことを拒んでいた少女がいかにして大戦を魔女の軍勢に仕掛けるに至ったか、もう少しちゃんとした説明が欲しい。セリフも少ないし、表情も暗い。
スチュアートよりシャーリーズセロンの方が主人公みたいだった。

続編は、キャストが非常に好みなんで見る予定だが、アクションだけでもどうにかして欲しいし、ヘムズワース君は次回から魔法使えても全然文句ないですよ、ええ。
シャーリーズセロンは相変わらずお美しい。