ピンク

未来世紀ブラジルのピンクのレビュー・感想・評価

未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)
4.0
20世紀のどこかの国の物語。ザ・スチームパンクな世界観です。情報統制がなされた、という設定ながら黒電話やタイプライター、扉が手動なエレベーターなどどこかレトロな雰囲気。60〜70年代生まれの子が「こんな映画見てたら頭おかしくなるよ!!」と親に止められるような、まさに具合悪い時に見る悪夢のような映画でした。
遠い未来のSF物語のはずが、職場での面倒臭い手続やサインしなくてはならない書類の多さ、使えない上司など社会への皮肉がたっぷり込められ、そんな立ちはだかる数々の問題を目の前にしながらもただ口ずさみながら夢を見ていることしかできない人々のやるせなさをありありと見せてくる。現代社会との違いがそんなに感じられなくて「日本人はいつになったら紙を辞めるんだろう…」とか考えてしまった。好きです!!この映画!!
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