さわら

HANA-BIのさわらのレビュー・感想・評価

HANA-BI(1997年製作の映画)
4.5
押しつぶされそうな罪悪感と贖罪の日々。

余命短い妻のために自らを道化と化し、目の前の人を笑わせるよう努めることがいかに尊いか。トランプのカード当て、木製パズル、寺の鐘楼。花火のように一瞬の笑みのために生きていく男の煌めき。そして最後、妻の「ごめんね」という台詞が男の救済となり、僕自身も胸が張り裂けそうになった。

死に場所を探すというより、生き様を見つける映画な気もする。それを躊躇いなく手放すことも、それは人生。