ねぎおSTOPWAR

ボルサリーノのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

ボルサリーノ(1970年製作の映画)
4.6
ジャン=ポール・ベルモンドを観よう・・・と始めて何作目だろう?まだまだ旅は続きますが、そのモチベーションのために、ちょっとデキの良さそうなものを先に!!
ボルサリーノ!
本格的にベルモンド(当時37歳)とアラン・ドロン(当時35歳)が共演しているんですよね。
過去共演はあっても主役で並び立つ映画はやはり良い。

これ、アラン・ドロンがプロデューサーでもあるわけで。
自身最も輝く役どころであると同時に、ベルモンドにも彼の得意な役をオファー。
これはその後日本でも多くのバディものが作られるけれど、例えば「傷だらけの天使」を始めとしたドラマに影響を与えたというのは言い過ぎでしょうか・・。

トイピアノでちょっと跳ねた音楽が終始画面を彩りますけど、なんか「きかんしゃトーマス」のテーマソングを思い出す!w ・・いや、あっちが後なんですけど!

冒頭はややノワールのような滑り出しも、ベルモンドとアラン・ドロンの対峙はすぐにやってきて、ローラをめぐる引っ張り合いが既にコメディ。
もう「ラピュタ」の前半ムキムキ男の殴り合いのようなコミカルさ。もう絶対これ仲良くなるやつだよね!!

コイントスや八百長レース、八百長試合・・もうお決まりのポイントをいくつもいくつも綺麗にトレースしていき、そしてそれはラストまでいわゆるフラグは立ちまくり・・。

あと、火を付けたシーンはCGないですから、危険だけどリアルが凄い!
車も同様、巧いねえ・・F1ドライバーは息子か。でもベルモンド父ちゃんもなかなかだよなあ。

ポール・ニューマンとロバート・レッドフォード「明日に向かって撃て」と期せずして同年に世に出た映画。負けず劣らず映画史に名を刻む一作ですね!!