東京マクラ

善き人のためのソナタの東京マクラのレビュー・感想・評価

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)
5.0
自分は自身の価値観や考え方を大事にして生きていこうと思っていますが、この映画は「自分の価値観や考えに固執してしまうのって大丈夫?」と教えてくれた作品です。

この映画の主人公は確固たる信条があるのですが、それを疑う勇気と自分とは全く異なる考え方を批判するだけでなく理解しようとしてみる柔軟性を持っています。

また、彼の判断が社会的に善きことなので社会的に報われるのではなく、自分で考えた上で、これは善きことだと判断した主人公が最後に個人的に報われる展開が、そういう考え方をしている皆を救ってくれていると思います。

静かで、地味で、陰鬱な、ザ・ヨーロッパ映画という雰囲気なので人によっては退屈だとは思いますが、自分のように投げかけられて、救われる方もいるのではないでしょうか。
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