JAmmyWAng

リング2のJAmmyWAngのレビュー・感想・評価

リング2(1999年製作の映画)
3.5
もうある意味で、呪いのビデオはビデオテープというハードウェアを必要としておらず、最早人間そのものを媒体(メディア)として、小中千昭風に言えば〈恐怖の情報が人から人へ伝播していく〉というワケです。

物質性を飛び出して、さらに思念的な領域において呪いは共有されていく。そうしてより観念的に発展した呪いと、科学的なアプローチの相克によって、前作において構築された恐怖が、エンターテイメント的に解体されているのが今作だと思うのであります。

「で、それが怖いんですか?」と聞かれると、「ハッキリ言って怖くねーよバカ」と思う。
例えば、冒頭で貞子の髪が伸びる演出や、川尻医師(小日向文世)の末路に関して、意見の食い違いから、中田秀夫と高橋洋の間で喧嘩になったらしい。確かにそのどちらもが、表現や展開としての臆面もない典型性ゆえに、最早ギャグに見えてしまっているし、実際笑いました。

しかしながら、原作を離れて振り切った今作の方向性は、今改めて観ると楽しく映っていたので、僕は全然嫌いではないです。

柳ユーレイの柳ユーレイっぷりも最高だし、深キョンがずっと後ろに寄り添ってくれるのなら、僕は喜んで呪われたいですね。深キョンに呪われるためなら、死んでもいい(キリッ  
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